徹底比較!屋外小型物置(イナバ、ヨドコウ、タクボなど)

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12.徹底比較!屋外小型物置(イナバ、ヨドコウ、タクボなど)

片づけのお手伝いで訪問したお宅で、「どんな物置がオススメですか?」と聞かれることがしばしばあります。しかし、基本的にちゃんと片付けてみると、「物置を買う必要なかったですねw」という結論になることが多いです。

そんなわけで、今まであまり真剣に物置を比較検討することはありませんでした。しかし、特に屋外用の小型物置は勝手口横などの需要もあるため比較してみました。なお、マンションの場合は規約等でベランダへの設置が禁止されていることが多いのでご注意くださいね。

※この記事は2015年6月26日時点の情報に基づいています(2023年11月15日一部更新)

<比較1>メーカー

物置メーカーは大手3社の寡占市場で、切磋琢磨して年々改良が積み重ねられていますが、結果として似たり寄ったりな感じです。消費者としては結局ブランド力で買ってしまうことが多いのかもしれません。

イナバ(稲葉製作所)

業界シェア1位(約42%、2015年調査時・以下同)。本社=東京都大田区。「やっぱりイナバ、100人乗っても大丈夫!」のブランド力は絶大。小型から大型までアイテム数は他社の追随を許さない。ただ、デザインは野暮ったい感じあり。

ヨドコウ(淀川製鋼所)

業界シェア2位(約26%)。本社=大阪市中央区。同社施工の阪神甲子園球場・銀傘にも使われているガルバニウム鋼板を数年前より使用することで他社との差別化を図っている。開口部の広い3枚引戸が大きな特徴。

タクボ(田窪工業所)

業界シェア3位(約21%)。本社=愛媛県西条市。収納ではキッチンの水切り突っ張り棚などでもお馴染み。どちらかというと小型に力を入れている印象。ちなみに同社が他社に先駆けてカラーバリエーションを増やした。

ダイケン

業界シェア4位(約5%)。本社=大阪市淀川区。建材メーカーの大建工業とは関係ないが上場企業である。

<比較2>商品別

今回は、幅100cm前後、奥行40~60cm、高さ100cm前後の商品に関して比較してみました。なお、寸法の単位はすべてミリメートル、価格は税込み、配送・組立・設置費用は除きます。

イナバ・アイビーストッカーBJX-095A

屋根寸法 間口920×奥行548×高さ903mm
内側寸法 間口895×奥行456×高さ777mm
土台寸法 間口900×奥行515mm
希望小売価格 63,800円
楽天市場売価 44,660円
特徴 扉は180°フルオープンで出し入れしやすい。内鍵部に蛍光シール付きで安心。内部に吊り下げフック付き。カラー4色。
その他 幅600タイプあり。奥行905タイプには別売前棚板あり。

イナバ・シンプリーMJX-094A

屋根寸法 間口920×奥行448×高さ903mm
内側寸法 間口895×奥行315×高さ777mm
土台寸法 間口900×奥行415mm
希望小売価格 59,400円
楽天市場売価 41,580円
特徴 引戸はアルミレールに戸車落とし込み加工でスムーズに閉まる。吊り下げフック付き。カラー4色。
その他 奥行515タイプあり。奥行905タイプには別売前棚板あり。

イナバ・ナイソーシスターKMW-095B

屋根寸法 間口920×奥行535×高さ1103mm
内側寸法 間口895×奥行315×高さ777mm
土台寸法 間口900×奥行480mm
希望小売価格 108,900円
楽天市場売価 77,559円
特徴 内部は化粧板仕上げ、扉内側は発泡ポリエチレン貼りで、断熱、結露防止効果あり。カラー2色。
その他 奥行580タイプあり。奥行920タイプには別売前棚板あり。

ヨドコウ・エスモESF-1005Y

屋根寸法 間口1065×奥行537×高さ1114mm
内側寸法 間口777×奥行370×高さ1006mm
土台寸法 間口1050×奥行513mm
希望小売価格 83,600円
楽天市場売価 60,940円
特徴 3枚引戸で開口部が広く出し入れしやすい。ガルバリウム鋼板使用でサビに強い。棚柱移動可能。カラー5色。
その他 奥行750~前後分割棚。

ヨドコウ・エスモESF-0805Y

屋根寸法 間口815×奥行537×高さ1114mm
内側寸法 間口795×奥行407×高さ1031mm
土台寸法 間口800×奥行513mm
希望小売価格 59,400円
楽天市場売価 40,095円
特徴 1枚扉。棚板2段。ガルバリウム鋼板使用でサビに強い。カラー1色。
その他 奥行750~前後分割棚。

タクボ・グランプレステージジャンプGP-95D

屋根寸法 間口948×奥行615×高さ1100mm
内側寸法 間口865×奥行420×高さ970mm
土台寸法 間口920×奥行530mm
希望小売価格 69,300円
楽天市場売価 45,045円
特徴 吊り引戸・扉跳ね返り防止加工で非常に気持ち良く閉まる。全面棚タイプ、1/2ネット棚タイプあり。吊り下げフック付き。特許取得の簡単組立。カラー6色。
その他 奥行750タイプ~別売前棚板あり。

タカヤマ・スチール製小型物置 TMS-805N

外側寸法 幅800×奥行650×高さ900mm
内側寸法 幅740×奥行520×高さ860mm
楽天市場売価 11,800円
特徴 メーカー直販で、スチール製ながらポリプロピレン製よりも安いです。
その他 ほか各種タイプあり。

グリーンライフ・直送 家庭用収納庫HS-92

グリーンライフ 物置 収納庫 屋外 小型【日本製】棚板1枚・鍵付き(幅89×奥行47×高さ92cm)ライトグレー サビに強い 調整可能な可動棚 HS-92

外側寸法 幅890×奥行470×高さ830mm
内側寸法 幅885×奥行370×高さ780mm
amazon売価 14,800円
特徴 amazonで常に売上上位。薄型で園芸用非品や工具などを収めるには最適です。
その他 ほか各種サイズあり。

アイリスオーヤマ・ホームロッカーHL-900V

外側寸法 間口860×奥行570×高さ910mm
内側寸法 間口780×奥行450×高さ790mm
実売価 16,800円
特徴 シャッター式。材質=ポリプロピレン・スチールなど。
その他 ほか3サイズあり。

アイリスオーヤマ・ミニロッカーML-1050V

外側寸法 間口900×奥行520×高さ1000mm
内側寸法 間口800×奥行470×高さ(上:350、下:500)mm
実売価 19,800円
特徴 シャッター式。材質=ポリプロピレン・スチールなど。
その他 ほか7サイズあり。

<比較3>収納力

基本的に各社、それほど大きな違いはありません。ただ、強いて違いを述べていくなら、まず開口部寸法に違いがあると言えるでしょう。特に幅900mm程度の小型物置の場合、一般的な引戸タイプだと開口部は382mm程度です(タクボ・「グランプレステージジャンプGP-95D」の場合)。その点で、フルオープン扉式のイナバ「アイビーストッカー BJX-095A」や3枚引戸のヨドコウ「エスモ ESF-1005Y」は有利と言えます。

また、引戸式のほうが防塵や戸の開け閉めのスムーズさで多少有利な感じがありますが、引戸式はどうしても奥行内寸が小さくなり、特に3枚引戸のヨドコウ・エスモは奥行内寸はかなり狭くなります。

あと、棚板の可動ピッチについて。イナバやタクボは50mmピッチですが、ヨドコウは100mmピッチですので、その点ではイナバやタクボのほうが使い勝手は良いでしょう。またイナバやタクボには側面内部用の吊り下げフックが付属していますが、ヨドコウには付属しておらず、サイドL字ネットなどが別売オプションとして用意されています。

棚板については、イナバ「シンプリー MJX-094A」、ヨドコウ・エスモ、タクボ・グランプレステージジャンプはネット棚タイプが左右分割式になっているので、背の高いモノと低いモノの両方を収めやすくて便利だと思います。

<比較4>扉・引戸

大手3社に関してはいずれも扉(引戸)の開閉はスムーズです。この点は性能よりも、設置の際にいかに水平を取れるかが肝になってくると思います。

ただ、細かい違いを言えば、タクボの引戸は上レールの扉跳ね返り防止機能のヘコミ加工のおかげで非常に気持ち良く戸が閉まります。高級な食器棚の引戸のようです。イナバのシンプリーも下レールに加工が施されていますが、タクボに比べれば劣る感じです。ヨドコウのエスモの場合は本体の鍵のストライク部分に跳ね返り防止を目的としたような受け部品がありますが、あまり効果は感じられません。

ちなみに、扉式は強風時の使用は扉がバタンッと閉まったりしておっかなかったり壊れる危険性があります。また、引戸式はレール部にホコリが溜まりやすく、扉式のほうが掃除は楽です。

<比較5>デザイン

数年前と比べてカラーバリエーションが増えているのが大きな特徴で、また多少なりともシンプル&モダンなデザインになってきています。しかしながら基本的に年寄り好みの地味な色が多いですし、個人的にはもうちょっと頑張って欲しい感じがします。

また、海外製のものなど、もうちょっとデザインの良さそうなものがあるかと思って色々調べてみましたが、このサイズに関しては良いデザインのものは皆目ないようです。

<比較6>価格

このサイズに関しては、大手3社の場合、実売価はだいたい4万円くらいから。値引き率は30%前後のようです。ちなみに大手ホームセンターもだいたい同じくらいですね。大手3社以外でこのサイズだと1万円強でも結構あるようです。というか、大手3社以外だとそのあたりがバリューゾーンなんでしょうね。

大手3社とそれ以外の価格の大きな違いは、まず強度が挙げられると思います。大手3社は基本的に豪雪地帯や海沿いでも耐え得るような強度を目指していますが、価格の安いそれ以外のメーカーはそういったシーンでの使用をあまり想定していません。そういった面で材質や機能に差が出てきて、それが価格に反映されていると思います。

あと、ホームセンターでは現品特価でかなり安く手に入る場合もありますが、展示現品を分解する必要があったり、トラックで運ばなければならない場合もありますので、値段と運搬の楽さで言えばインターネットで買うほうが良いかもしれません。

まとめ

物置を買う場合は、基本的に設置サイズが最大のポイントになるでしょう。各社ともに基本的には同じような寸法ですが微妙に異なるので、サイズ次第で商品がズバリ決定してしまうこともあると思います。

ただし、入れるモノによって、特に奥行内寸は非常に重要になってきます。薄ければ良いわけではないし、深ければ良いわけでもない。必ず入れたいモノの寸法と出し入れのしやすさを考えていただければと思います。

あと大きなポイントは扉か引戸という点でしょうね。これまでにもいくつかポイントを挙げて説明してきましたが、どちらが良いという話ではありません。ざっくり言えば、狭いところなら引戸のほうが便利ですし、幅のあるモノを収めたいなら扉式のほうが有利です。結局これも使用イメージを想定しておくことが大事だと思います。

また、屋外用物置は大手3社であれば十分に通気性や防塵について考えられていますが、湿気や水の流入、カビ、害虫、内部温度の変化に対して万全ではありません。基本的には雨ざらしにならない程度のものと考え、レジャー用品や園芸用品、オモチャなどを置く程度と考えたほうが良いでしょう。どうしてもという場合はイナバ「ナイソーシスター」など、より断熱・結露防止効果の高いものを選び、フタ付きコンテナボックスなどに入れて収納したほうが良いですね。

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